2012/03/31

MONTBLANC Meisterstück 145 Bordeaux F

モンブランの中型万年筆、145です。赤軸のものを中古で購入しました。
今年に入ってから赤軸に興味を持っています。ただ、モンブランのものは現行のラインアップにないようですし、高価なので簡単に手が出ませんでした。

今から買おうとすると中古品が中心になります。手ごろな値段で買える反面、当たり外れがあることは覚悟しないといけませんね。
幸い、軸はほとんど無傷で、予想していたよりも良い状態でした。キャップに前所有者の名前が彫ってありますが、これは購入前に確認済、じっくりみないと気づかない程度です。

これも購入前から開示されていましたが、キャップリングに「Pix」の刻印があります。
何なのかよくわからなかったので少し調べてみたんですが、結局のところわからずじまいです。
Pixというのはモンブランのメカニカルペンシルについていた名前のようです。でも、それがなぜ万年筆についているのか。手持ちのマイスターシュテックを見てみると、他にもPixの刻印が入っているものがありました。

ペン先の状態も非常に良く、傷もありません。正確な太さはわかりませんが、書いた感覚ではFだと思います。

145は、以前に購入した黒軸とあわせ、2本になりました。

左が今回購入したもの。黒軸も中古での購入でしたが、今回の方がよい状態です。ほとんど使われていないように思います。

ただ、この万年筆、コンバーターが入りません。
本来はコンバーターが使えるモデルで、実際に付属もしているんですが、胴軸の奥に予備(?)のカートリッジが食い込んでしまって、取れなくなっているように見えます。
最初はカートリッジで我慢して、そのうち取ってもらおうと思います。

Parker インクボトル QUINCK ウォッシャブルブルー

と一緒に買ってきたパーカーの青インクです。
当初はここのブルーブラックを常用していましたが、最近の好みからすると渋すぎるというか地味な色合いです。
青ならばどうかと思ったわけですが、書いた瞬間に紫っぽくなるタイプでした。いくつかのメーカーで似た感じのものがあります。最終的には落ち着いた青になるんですが、私はちょっと苦手なタイプです。


しばらくの間、ノートカバーに挿しているソネットに入れて試してみることにします。

Parker インクボトル QUINCK レッド

ここのところ、赤インクをいくつか試しています。
ちょっと前にウォーターマンの赤インクを使ってみたところ、ペンとの相性が悪いようなので、今回はパーカーのクインクを買ってきました。

ペリカンの赤は薄くて朱色っぽく、ウォーターマンの赤はやや重たいのに比べると、まっとうな赤色って感じです。M205との相性は、ちょっと渋いかなと思うものの、インクが出なくなるようなことはなく、何とか使えそうです。

あとはどのあたりのメーカーでしょうかね。

2012/03/28

修理から帰ってきた万年筆

スティピュラ ノベセント が修理から帰ってきました。
三越で開催された世界の万年筆展のペンクリニックで見ていただき、持ち帰り修理をお願いしていた万年筆です。

私にとっては初めてのエボナイト軸で、本当にゴムの匂いがするんだと感心しつつ、とても期待していた万年筆でしたが、当初からペン芯がずれていて矯正しても戻ってしまうし、インクの出方も不規則でザラつきを感じるなど、残念な思いで眠っていました。


持ち帰りになった際には、内部のパーツの交換が必要とのことでしたが、実際にはどうだったのかよくわかりません。明細には「ペン先調整」とだけありましたので、交換は不要だったのかもしれませんね。

ペン芯のズレは解決されています。また、筆記時のひっかかりも無くなり、滑らかすぎる位になりました。もう少しフローを抑えてもらえばよかったかもしれません。
まだ3回しか経験していませんが、初めてペンクリニックの真価を実感しました。 ここまで良くしてもらえるならこれからもお願いしたいです。
メーカー不問の開催より、限定されたクリニックの方が真剣に扱ってくれるのかもしれません。

2012/03/24

DELTA Dolcevita STOUT F

デルタのドルチェビータ スタウト、名前の通りずんぐりしたかわいい万年筆です。

以前からデルタの細字が好きで、ドルチェビータも5本目になります。
その中では異色の万年筆で、どうみても見た目にバランスが悪い。同軸よりもキャップの方が長いので短足に見えますし、全長に比べて軸が太くずんぐりしています。

もうひとつ、他のドルチェビータ・シリーズとも違うのが天冠部分、スタウトだけメタルになっています。
なぜかはわかりませんが、そもそも全長に対してキャップが大きいので、少しでも短足に見せない工夫かもしれません。

ここの製品は限定品でなくでもシリアルナンバーが入っています。"3並び"とはいきませんでした。

製品名の刻印が入るのも、意外と珍しいかもしれません。

買うことに決めた最大の理由は、ミニペンなのに大型ニブがついていること。同じドルチェビータのミディアム以上についているものと同じです。見た目には異様ですが、ややシャリシャリした筆記感が細字に合っていると思います。

大きさを比べてみました。左がミニ、右はピストン・フィリングです。
スタウトはミニより短いです、ただ、胴軸がピストン・フィリングと同じくらいあるので、存在感は圧倒的にミニを上回ります。

ニブのサイズはピストン・フィリングと同じ。
ミディアムやピストン・フィリングが14金なのに対し、スタウトは18金のはずなんですが…、この固体についているのは14金。
なぜスタウトだけ18金なのか(ドルチェビータではソワレも18金のようです)、なぜこれには14金がついているのか、どちらもよくわかりません。ミニペンにあえて18金というのは洒落ていると思います。共用パーツなので付け替えられてしまったかな。

当然、キャップを後ろに挿さないと書けません。後ろに挿すと普通の太軸万年筆くらいになります。
唯一残念なのは、キャップの嵌りが悪いこと。そういう前提で設計しているのであれば、もう一工夫してほしかった。20周年の限定版では、尻軸にネジが切ってあってしっかり嵌るようになっています。同じ仕組みになっていれば何も言うことなかったのに。

単にコンパクトなミニペンではなく、本格的な使用に耐える存在価値の高い万年筆だと思います。
これから使うのが楽しみです。

PILOT Custom Heritage 912 MS

パイロットの万年筆、カスタム ヘリテイジ 912です。
2010年に発売された新しいモデルで、私にとっては初めてのミュージックニブを持つ万年筆です。


両端が角ばったベスト型は好んで使う形ではありませんが、黒軸とシルバーで落ち着いたデザインは、落ち着いた大人っぽさがあり、とても気に入っています。

ニブはカスタム 742と同じ10号、その上に15号もありますが、結構大型です。
平べったい独特な形をしています。さらに切り割りが2本、極太線に対応するためインクフローをよくする仕組みと思われます。

実際に書いてみると、縦線が極太、横線が中細くらいでしょうか、気をつけてゆっくり書くと面白い字になります。
ただ、「気をつけてゆっくり」というのはなかなか難しいです。買う前から覚悟はしていたものの、使いこなすには相当の慣れが必要だと思います。
紙との設置面や筆記角度を気にしないと綺麗に線がでません。私の場合、普段の書き方だと斜めの線が極太になってしまいます。

そもそもは世界の万年筆展で試筆したのがきっかけです。 そのときは5号サイズのものでしたが、10号の方がより縦横の違いが大きく出ると聞いて購入しました。
今のところ、日本語よりも英語、特に筆記体で書くときが一番「らしく」なります。鍛錬しなくては。

さて、新製品ということもあり、通常のカスタムシリーズとは異なるケースです。

今回は特殊なニブを使うために購入しましたが、通常のニブであれば普段使いに素敵な万年筆だと思います。

修理から帰ってきた万年筆

修理をお願いしていた万年筆が帰ってきました。
伊東屋でお願いし、両方とも1ヶ月程度で戻ってきました。

修理をお願いしたうち、1本はペリカンのM101N
どうやらピストンを回しすぎてしまったようで、戻せなくなっていました。パーツ交換ということで、幸い無料でした。

もうひとつがデルタのドルチェビータ ピストン・フィリングです。こちらの症状はインク漏れ、実は昨年の3月に同じ症状で修理したことがありました。
そのときは本国の工場に送るうんぬんで3ヶ月かかりましたが、今回は国内で修理されたようです。

預けるときに2回目の修理であることを伝え、同じ原因によるものか調べていただくことにしました。
結果は、「原因は特定できないが、前回と破損箇所は同じで、今回のほうが深刻」というもの。
今回限りという条件つきでしたが、無料で首軸、胴軸を交換していただけました。

ということで、キャップとペン先以外は新品になりました。
使い方が悪いのか悩んでいましたが、これで改善されればうれしいです。

2012/03/23

Waterman ボトルインク ROUGE

ウォーターマンの赤インクです。
文書を添削する機会が多く常に赤ペンを用意していますが、インクについてはぴったりなものを見つけられずにいます。

これまでに、モンブランのボルドーDr.ヤンセンのモーツァルトなどなど何種類が試したものの、どれも赤ペンとして色合いが重く、今はペリカンのブリリアントレッドを使っています。
ただ、ペリカンの赤は名のとおりで明るすぎるところがあり、使ってはいるもののしっくりしません。
ということで、理想の赤インクを探すべく、今回はウォーターマンを試してみることにしました。

結果、色合いはとてもいいです。ペリカンに比べるとおとなしいですが、やや濃い目の赤で、"ルージュ"と名乗る感じが出ています。

ただ、ウォーターマンのインクはフローが渋くなるようで、好きでつかっているフロリダブルーも、フローが良すぎるなと思うペンに入れています。

今回は赤ペンとして使っているペリカンのM205に入れてみたんですが、インクがうまく出てきません。10文字くらい書くと、急にインクが途切れてしまいます。

赤インクを色々な万年筆に入れるのは避けたいので、「M205と相性がよく、ペリカンの赤よりもう少し濃い色合い」のインクを目標に、もう少し探してみます。

DEMEL ザッハトルテ & アプフェルシュトゥルーデル

この間の日曜日に、友人の退院祝いにチョコレートを買いたいという姪に付き合ってきました。

いろいろ見た結果、デメルの詰め合わせに決めたんですが、せっかくなので自分用にも買ってきたのがこの2つ。

上の写真は一番有名なザッハトルテです。
チョコレートケーキの上にアンズジャム、さらにチョコレートのフォンダンでコーティング、本格的な甘党も黙りそうなくらいに甘く、こってりしています。
手のひらサイズのものを買いましたが、一人で完食は厳しく、2人でシェアしました。

もうひとつがアプフェルシュトゥルーデル。
アップルパイなんですが、パイを何層にも重ねてあるのと違い、煮たリンゴを薄いパイ生地でくるんであります。また、リンゴの他にナッツやレーズンも入っていて具だくさんです。
こちらも大変しっかりした味ですが、ザッハトルテに比べればあっさりして食べやすいです。

どちらもおいしく頂きました。思った以上に味が濃いので、生クリームを添えたりするとよさそうです。

2012/03/18

Visconti ボトルインク ブルー

前から気になっていたヴィスコンティのインクです。
気になっていたのはひとつに形、他にない独特な形状です。
国内メーカーで内部にリザーバーをつけたりするものがありますよね。その他に残量が少なくても吸い上げられるように工夫しているものがあります。その意味でヴィスコンティのボトルは直球勝負の形です。何となく倒れそうな不安定さを感じてしまいますが、デザインとして洒落てます。
昔はガラス瓶だったと聞いたことがあります。今はブラスティック製です。


もうひとつの興味は色合いです。ヴィスコンティのブルーはとても濃い青だと聞いていました。実際に使ってみると、確かに濃い青、ブルーブラックと違って黒っぽさは感じません。青をとことん濃くしたような感じです。細字のペンに入れると良さそうです。
何にいれようかな。

PILOT ボトルインク 色彩雫 露草

パイロット色彩雫シリーズ、 露草です。
このシリーズでは、紫陽花朝顔山葡萄について4つ目の購入です。このうち、現役で使っているのは朝顔だけです。フローのよいインクなので、出が悪いなと思うペンに入れています。
山葡萄も紫陽花も悪くはないのですが、今は赤味が入ったインクを使わなくなっていて、もったいないことをしています。

朝顔よりも薄い青で、タイトルとは違いますが空色のようです。薄くて濃淡がしっかりでるので、万年筆で書いた感じが出やすいと思います。字がうまくなったのかと錯覚するのによかったりして。

Pelikan ボトルインク ロイヤルブルー

ペリカンのインク、定番のロイヤルブルーです。定番というのは、試筆用のイメージがあるという意味で、伊東屋でも丸善でも、試筆にはこのインクが使われています。
伊東屋さんで聞いたときには、水ですすぐだけで成分が残らないからと教えてもらいました。

余計な色が入っていないシンプルな群青色です。少々薄いかなと思いますが、その分、線に濃淡が出るので書いていて楽しいですし、ただ青いって感じが今の好みにあっています。

ここのインクは、値段が手ごろでいいですね。

日本橋三越本店 第13回 世界の万年筆展 を見てきました

三越で開催中の世界の万年筆展を見てきました。
既に13回目という老舗の展示会ですが、私にとっては初めてです。

告知サイトを見ると、一番の目玉は中屋万年筆の日本橋擬宝珠万年筆でしょうか。
その名のとおり、キャップの上に擬宝珠がついてます。こうなると工芸品の域ですね。


さて、一通り覘いてきましたので、気になったところをいくつか。


いつか欲しいと思っているS.T.デュポンのブースでは、日本語の上手な外国人のお兄さんが説明してくれました。ELYSEEがいいなぁと思いつつ、今は無理。もう少し年を重ねてからかな。

次はコンウェイ・スチュワート。定番品を一式眺めることができました。実物を見られるところが少ないので貴重かも。マーブル模様が綺麗です。全般に重たい万年筆で、私の書き方ではちょっと難しいかな。

それからセーラー万年筆、試筆で、気になっていた「コース」と「ミュージック」を触らせてもらいました。コースは極太線、ミュージックは縦太横細な線。どちらも面白いけどミュージックなら使えそうです(スタブ、ミュージック、イタリックって、基本的には同じでしょうかね)。
それから、キングコブラという特殊ニブで書いた字が飾ってありました。万年筆で書いたとは思えない太さ。 私には使う場面がなさそうです。

結局何も買いませんでしたが、今回の目当ては、デルタとスティピュラ専門のペンクリニックです。

以前丸善で受けたクリニックは2時間待ちでしたが、今回はメーカー指定なので待ち時間なし。診察してもらったペンは昨年と同じスティピュラ ノベセント レッドブラック、昨年のクリニック後も調子は変わらず、眠ったままになっていました。
しかし、今回は輸入元主催でドクターは仲谷佳登氏。期待大です。

結構時間をかけて見て頂きましたが、最終的に内部パーツにクラックが見つかり、ペン芯がずれる症状は部品を交換しないと治らないとのこと。お言葉に甘えて預かりで修理していただくことにしました。2年越しで完治する兆しが見えてきた。行って良かった。

ということで万年筆展は、滞在1時間で終了。今日は1人なので適当に歩いてみることにしました。
こちらは三越の横にあるCOREDO 室町


中央通りを南下することにしました。こちらが日本橋。

前の写真にも写っていましたが、COREDO 日本橋。オフィスビルなので、店舗は意外と少ないです。

日本橋高島屋。ホームタウンにも高島屋があるので、実はあまり来たことがありません。

高島屋の向かいにあるのが丸善日本橋店。仕事帰りに一番寄り道する場所です。

ブリヂストン美術館(というか本社ビル)。一度だけ入ったことあり、印象派の絵が多かった記憶があります。素通りしちゃったけど、ミュージアムショップをのぞいてくればよかった。

さらーに南下すると明治屋 京橋ストアー。ここが実質本店の高級スーパー。海外の調味料とかパスタソースなんかを買うことはありますが、生鮮品なんか恐ろしく高いです。

こちらはパイロットの本社。1階がミュージアムになってるんですが、日曜はお休み。まだ1度も見れていません。


こちらが京橋。

京橋をすぎると銀座一丁目。こちらは銀座コージーコーナーの本店。私にとっては100円のシュークリームが定番です。

おなじみの伊東屋 銀座本店。ここが2丁目ですね。中をのぞくと三越以上にペンコーナーがにぎわっています。入学、卒業シーズンですね。ご家族でペンを探している方が大勢いました。
ここまで何も買わずにいましたが、ここでインクを購入しました。


結局銀座は中心の4丁目までいかずに右折。最後は有楽町まで歩いて、LOFTを見物して帰りました。今年使っているGreenwitchの手帳を扱っているということで、見てみました。スムースレザーの手帳もいいなぁと。

あちこち立ち寄って計4時間くらい。楽しい1日でした。