2010/11/14

5. フィレンツェ2日目② ウフィッツィ美術館

さあ、ここからはフィレンツェで一番楽しみにしていたウフィッツィ美術館です。
1591年開館、近代式美術館ではヨーロッパ最古を誇るそうです。

写真は11:45頃、アルノ川方向から見た様子です。正面奥にヴェッキオ宮殿が見えます。
さすがに混んでました。

予約をしている場合は、西側建物の1階にあるチケットオフィスへ。
バウチャーを見せるとチケットと交換してくれます。

チケットのデザインはピッティ宮殿と同じ。チケット代が10€、予約フィーが4€でした。
ただし、予約していても油断できません。チケットオフィス自体が混んでいて、交換に15分くらい並びました。
それから、チケットにも書いてあるんですが、カラヴァッジョの特別展示がありました(ピッティ宮殿と共同開催のようです)。
 
チケットが手に入ったら、チケットオフィスの反対にある東側の建物から入場します。
ここにも列ができていました。入場には10分くらい待ったでしょうか。

さすがウフィッツィ美術館、入口のセキュリティは厳しいです。

ここはエントランス。奥にクロークがあります。
この美術館は撮影禁止なので荷物を預けて見学しました。写真右方向の土産屋さん(いくつも店が並んでます)で公式ガイドブック(日本語)を購入し、いざ見学。

撮影禁止なので写真はありません。
フロア別に、3階に絵画、2階にデッサンと展示が分かれています。とても広いので、「3階から見学し、体力と時間に余裕があれば2階も見る」ことにしました。

3階には誰でも知っている作品が目白押しでした。一部ですが並べておきます。

・チマブーエ「サンタ・トリニタのマニスタ」(板絵)
・フラ・アンジェリコ「テーベ地方の隠者だち」
・フラ・アンジェリコ「聖母の戴冠」
・デッラ・フランチェスカ「ウルビーノ公夫妻」
・ボッティチェッリ「聖母子と諸聖人」
・ボッティチェッリ「ヴィーナスの誕生」(超有名!!)
・ボッティチェッリ「春」(超有名!!)
・ボッティチェッリ「受胎告知」
・ダ・ヴィンチ「キリストの洗礼」
・ダ・ヴィンチ「受胎告知」
・ダ・ヴィンチ「東方三博士の礼拝」(未完)
・ポントルモ「老コジモの肖像」
・ミケランジェロ「ドント・トーニ」
・パルミジャニーノ「首の長い聖母」  などなど

さらに、カラヴァッジョとその周辺特別展示では、
・カラヴァッジョ「メドゥーサ」
・アルテミジア「ホロフェルネスの首をはねるユディット」(ピッテイ宮殿にカラヴァッジョの同名作あり)
・カラヴァッジョ「イサクの犠牲」
・プレーティ「虚栄」
・バルトロメオ「カエサルの納税」
・レーニ「ゴリアテの首を持つダヴィデ」

うーん、すごい。まだまだあります。
中世からルネッサンス時代の宗教画に偏ってますから、ルーブル美術館のようなバリエーションはありません。でも、これだけの名画を一斉に見られるのはやっぱりすごいです。

一方、目当てにしていたのに見つけられなかった絵が2つ。
・クラナッハ「アダムとエヴァ」
・エル・グレコ「福音史家聖ヨハネと聖フランチェスコ」

次があるかわからないだけに残念でした。外に出ていたのか、見落としたのか…。

3階の絵画展示とカラヴァッジョの特別展示を見て3時間経過、もうバテバテです。
(フィレンツェで知り合った新婚旅行夫妻(日本人)も座り込んでました。)
ということで、2階の見学を諦めて退館しました。

上の写真が出口。他にもあるのかもしれませんが、なんとも拍子抜けのする出口。

出口から、美術館裏手のプロコンソロ通りを北上します。

サン・フィレンツェ教会。中は見学せず。

こちらも外観だけ。バルジェッロ美術館。彫刻中心の美術館だそうです。

昨日も来たけど、ドゥオモを裏側から。

ドゥオモからセルヴィ通りをさらに北上。
ものすごく歩いているように見えるかもしれませんが、実際には10分もたってません。

フィレンツェは本当に小さな街です。

話がそれますが、メディチと対立していたサヴォラローナがいたサン・マルコ教会なんて、メディチ家が住んでいたリッカルディ宮殿から歩いて3~4分の距離です。
歴史的な対立がこんな狭い範囲で行われていたなんて、と意外な気持ちになります。
 
さて、ここがフィレンツェ最後のイベント、アカデミア美術館です。
名前から推測できるとおり、フィレンツェ美術学校の付属美術館です。
奥行きはあるものの、狭いところにポツンと建っている感じ。
ここには、世界一有名な彫刻といって良いでしょう、ミケランジェロ作「ダヴィデ」があります。


入口は正面から見て左側の奥にあります。写真は予約者専用の入口ですが大混雑。

入場するとかわいらしい通路。楽器の展示などを経て、いよいよ…、

「ダヴィデ」です。彫刻といって最初に浮かぶ作品という方も多いのでは。
でも、ここにくるまでに見てきた作品と比べて、このダヴィデには特殊な印象を受けました。

ダヴィデを描く作品は、たいてい少年時代を描いています。これは、少年だったダヴィデがゴリアテを倒したことに由来しているんでしょう。それに比べると、このダヴィデは大人びています。

裏から見たダヴィデ像。ガラスの天蓋下に配置されています。
そもそも、美術館自体がダヴィデ像を置くために設計されたという話を聞いたことがあります。
本当かもしれないと思いました。

撮影OKなのか良くわかりませんでした。でも、周りの人がバシバシ撮っていたので大丈夫そう。
ただしフラッシュはNGのようです。学芸員らしき人が常に大声で制止していました。

横から。「鼻が高すぎる」 という指摘に対して、ミケランジェロが削るフリをして粉を落としたなんて逸話があります。確かに鼻が高いです。そして、それ以上に、顔が大きいです。
見上げることを想定しているんでしょうね。

ダヴィデ像以外の展示も。彫像の展示などは、いかにも美術学校付属って感じがしますね。

こちらは出口。これでフィレンツェで予定していた見学イベントはすべて終了。
さすがに今日は疲れました。

一度ホテルに戻って休憩した後、夕食に出かけました。
前にも書きましたが、旅行2日目にしてピザやパスタがつらくなっていました。
この日もイタリア料理を避け、中華料理屋を目指してプッチ通りを進みます。

北京飯店というお店。流暢なイタリア語を話す中国人家族のお店。


調味料の違いなのか食材なのか、日本で食べるのとはちょっと違いますが、結構おいしい。
そして安い!!。イタリア料理だと食事だけで2,000円くらいかかりますけど、上のタンメンで4€。日本より安いくらいでした。

フィレンツェでも無事に過ごせました。
小さい街を隅々まで歩き、とても楽しい時間でした。

あしたはミラノに移動します。

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