2010/10/31

4. フィレンツェ1日目① ローマからフィレンツェへ、サンタ・マリア美術館からドゥオモへ

今日はローマからフィレンツェへ移動します。ホテルからみた朝焼けが綺麗です。

到着から3泊お世話になったアンブラ・パラス。帰国してから考えると、ここが一番サービスの良いホテルでした。

スーツケースがあって階段が辛かったので、最寄のヴィットリオ・エマヌエーレ駅を使わず、15分ほど歩いて直接テルミニ駅へ。

乗るのは、8:15 テルミニ発 ミラノ・チェントラーレ行きのESスター(ユーロスター)です。
 
テルミニ駅は大きな駅、すべてのホームが一直線に並んでいるので圧巻です。
日本と違って改札はありません。直接電車に乗ります。

駅の発車表(紙)には4番ホームとあるのに、電子掲示にはなかなか番号が出ない。
案内所に行ったら、英語を発したとたんに嫌がられてしまい困りました。
別の案内所のおじさんに聞いたら、「まだ確定していないので、掲示版を良く見ていてください。あなたが乗る電車はミラノ行きだから間違わないように。」と丁寧に答えてくれました(英語)。
(最初の案内所は何だったんだ。)

で、電車が入ってくると同時くらいにホーム確定。結局は予定通り4番ホームでした。

ユーロスター。2等席は基本的に向かい席。

さらばローマ。

1時間30分ほどでフィレンツェ、サンタ・マリア・ノヴェッラ駅到着。ホームには何もありません。

サンタ・マリア・ノヴェッラ駅。テルミニ駅と違って歴史を感じる建物です。

駅名の由来になっているサンタ・マリア・ノヴェッラ教会。広場から見えるのはたぶん裏側。
2日目に行きます。

パンツァーリ通りを進んでいくと、早速、最大の名所であるドゥオモが見えてきました。
(ホテルが真横だったので、これから何度も出てきます。)

駅からみてドゥオモの手前を左に入ったところにあるのが、フィレンツェでの寝床、フェニーチェ・パラスです。元は宮殿との触れ込みで期待を大きくしていましたが、実際には普通のビジネスホテル。
でもアットホームな雰囲気で落ち着けるホテルでした。

まぁ、寝るだけなので十分です。設備的にはかなり古い感じではありましたが。
ホテルの目の前は教会。でも名前がわかりません。GoogleMapにも名前が出ていませんでした。

右向かいにはメディチ・リッカルディ宮殿。今回の3都市めぐりの中でもっとも恵まれた場所でした。
ホテルで30分ほど休憩してすぐ出発。
フィレンツェ初日は月曜日、ここは月曜日休館の施設が多いのです。

この日を有効に使うべく、14時で閉館してしまうサン・マルコ美術館へ歩いていきます。
ホテル前のカブール通りを北へ7~8分、サン・マルコ美術館へ到着です。
ミラノやローマに比べると、フィレンツェは小さな街です。「バスを上手に使う」のが通かもしれませんが、南北を縦断しても徒歩で30分以内ですから、すべて歩きでもOKです。レンタサイクルを使うのは良いかもしれません。

こちらがサン・マルコ美術館があるサン・マルコ教会。
この教会はドメニコ会の修道院。メディチ家に抵抗し、最後は教皇から破門までされてしまったサヴォナローナが院長だったことで有名です。

中は意外と壮麗なつくり。

さて、メインの目的は教会見学ではありません。あくまで美術館のほう。教会の左手奥にある入口から美術館に入場。最初は過去の建築部品などの展示コーナーがあり、2階には修道僧だちの僧房が連なっています。

僧房は6畳間くらいでしょうか。ひとつひとつの部屋にフレスコ画が書かれています。
最大の見所は、フラ・アンジェリコ作の「受胎告知」。天使ガブリエルがマリアにキリストの身ごもりを予告し、マリアが承諾する場面です。
このモチーフはどの美術館に行っても見かけますが、私自身はフラ・アンジェリコの作品が一番清潔感があって好きです。
作品は階段を上がってすぐのところにありますが、残念ながら撮影禁止。有名な作品だけあって監視員が常駐しています。

小さい中庭、修道院らしく質素で清潔な感じがします。

写真にはありませんが、念願の受胎告知を拝見した後に元の道を南下。
街の中心に戻って、サン・ジョヴァンニ礼拝堂を見学します。

外壁の感じなど、隣のドゥオモに似ています。ロマネスク様式で建てられた正八角形の建物です。
 
入るとすぐ金色の天井画に目が行きます。
13世紀に作られたとのことで、中世特有のアニメのような画風。「最後の審判」、「洗礼者ヨハネ伝」、「キリスト伝」などのモザイク画が金地の上に描かれています。
 
ドゥオモより前からあるそうですが、ドゥオモが完成して以降は洗礼堂として使われています(かのダンテもここで洗礼と受けたとか)。

そして、いよいよドゥオモ。正確にはサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂。
完成に140年を要したというからすごいですが、納得するだけの大きさと美しさです。
壁は白を基調に緑とピンクの大理石がちりばめられています。

こちらが正面。背が高いので細長い感じですね。

特に入場制限などはなく簡単に入れますが、さすがに混んでます。

で、思いがけず意外だったのが内装。ゴシックが基調になっているのでとてもシンプルです。
派手な教会に見慣れてくるとかえって新鮮です。

でも、フィレンツェの象徴ともいえるクーポラに描かれた天井画は華麗。
ものすごく高いところにあるので、オペラグラスで見ないとわかりませんが、ヴァザーリ作「最後の審判」が描かれています。

それから、ローマで見なかった(たまたまでしょうか)のがステンドグラス。パリの教会などはバラ窓など豪華なステンドグラスが目を引きましたが、ここのはもっとかわいらしくて物語になっています。

クーポラの上に登ることもできましたが(別料金みたいです。入口も別)、そこまではしませんでした。
上の写真はドゥオモに隣接する「ジョットの鐘楼」。名前の通りジョットが監督していたそうですが、何しろ時間がかかっているので、その後、ピサーノ、タレンティと3代の監督下で作られたそうです。
(ドゥオモの140年ほどではないものの、着工から完成まで50年かかっています。ただ、現在の外壁はほとんどがレプリカだそうです。)

さて、ここからどうしよう。先に書いたとおり、フィレンツェは月曜休館の場所が多いので、2日目に予定を詰め込んでいるのです。
でもまだ早い時間なので、かぶってしまっても仕方ないと覚悟して、カルツァイウォーリ通りを南下していきます。

ここからは次回へ。

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